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 翌日の午後二時。  志築くんは宣言通り欲望に忠実な休日を送っていた。もちろん、私もひきづられるままだ。  昨夜、遅くまで起きていたせいで朝も少しのんびりだったけど、朝から大変良い笑顔で迫られてしまい、拒否することもできない。  ぐずぐずになった身体は疲労感をさらに蓄え、気がついたら今だった、というわけである。  「……お腹すいたわ」  「そうだね」  「さすがにもう、何か食べたい」  頬杖をついてにこにこしながら私を眺めていると志築くんに、食欲を訴えた。     夕食も食べていないのに、朝ごはんもすっ飛ばされた。身体はだるいけど、お腹は減った。  「何食べる?」  「作りかけのものがあるわ」  一昨日の夕食だ。  豚バラに大葉を乗せてくるくる巻いたもの。  塩胡椒をかけて焼いて大根おろしとポン酢を掛けて食べる予定だった。  だけど、エッチする流れになって、それは未だに食べられていない。  明日の夕食、とのことでそれが昨日だった。  お肉、食べられるかしら。  もし無理だったら勿体無いけど捨てるしかないわね。  「風呂入る?」  「そうね」  志築くんもようやく起きる気になったらしい。  よいしょ、と体を起こしながら私を覗き込んでキスをした。  おでこにちゅ、と唇が触れる。   「じゃ、溜めてくる」  軽々と起きて寝室を出て行く彼の姿を眺める。  私の疲労感、分けてあげたいぐらいだわ、と思いつつ、ようやく食事ができそうだ、と安堵の息を吐いた。      
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