4486人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日の朝礼で志築くんが昨夜の話を共有した。それはもう大盛り上がり。ヒーローだった。
肩や背中をバシバシと叩かれているけれど、とても嬉しそうだ。
「よくやった!しかもジャルダンとは」
「もってるねえ」
「二十分話して仮押さえって」
ヒューヒューと皆が褒めて囃し立てる。
「初めての担当がこの規模とか、俺なら泣く」
「私も」
「緊張しすぎて寝込みそう」
一方では「自分じゃなくてよかった」なんていう声もちらほら飛び交っている。
ジャルダンは天候に左右されるし、何よりトラブルになる要素が多い。
五月の末だと夏日が続き、食中毒などにも気を遣わなければならない。
「峰、しっかり補佐してやれ」
「はい」
「いーなー。俺も峰さんに補佐してもらいたい」
「何?私じゃ不満なの?」
「そーいうんじゃないって」
町田さんが島谷さんに詰められた。
それを見て皆が笑う。
「早速だけど、これだけ直近だと司会・カメラマンはかなり選択肢が限られてきます」
「ですよね。と思って頭出しはしています」
最初のコメントを投稿しよう!