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「『木吉』君。お願いします」
「はい」
デカ男がゆっくりと立ち上がり、所定の位置に着く。
「『木吉要』です。その、よろしく」
早っ!
続いて金髪の子が、
「『古月兎姫』です。……よろしくお願いします」
短っ!
最後に透明女が、
「『冬和海理』です。えっと、よろしくお願いしますぅ」
何処っ!?
最後の冬和に至っては姿が見えず音声のみ。映像は入手できませんでした。
つーか、お前ら短過ぎだろ!名前とよろしくお願いされた事しか分からん。手を抜いたと思われるだろうが!
こいつらの落第理由分かったよ。コミュニケーション能力だ。3人合わせても千刃院に勝てる気がしない。
「はい、皆さんありがとうございました。1年間楽しく過ごせそうですね」
「うんうん、頑張って皆んなで進級しよう!」
2人共掛ける言葉が暖かい。あれ?俺だけろくでなしみたいになってる……。
「さて、次はこのクラスの委員長を決めたいと思います」
先生はそれぞれにコースターほどの紙切れを配る。
「委員長に相応しいと思う1名のみ書いて下さい。1年間リーダーとしてクラスを引っ張りますので良く考えて選びましょう」
委員長ねぇ。雑用その他諸々面倒くさいイメージしか無ぇな。それにこのクラスをまとめるって相当しんどいぞ……。
まぁ、心配しなくても1人に票は集まるだろう。ここはおふざけ無しで本命に入れよう。
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