02_臨時特別救済クラス

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 臨時特別救済クラスなる教室は一般教室のある一般棟ではなく実技教科室がある別棟にあるらしい。  資料を手元に教室を求めて1人歩く。  大爆笑の末、鳴彦は過呼吸と腹痛を訴えて保健室に運ばれて行った。何故かその場にいた女子生徒2人に連れられて。  看護師希望か、鳴彦のファンか。俺が同じ目にあってたらその場に放置の挙句埋葬されてただろうな。誰にも迷惑かけない俺の人間性を見習えよ。  しっかし落第とは。全くもって腑に落ちねぇ。  進級試験の基礎体力、体技と白兵、魔力操作、魔術披露、そして学力。どれを取っても落第するようなヘマはしてないよな……。  まさか人間性?嘘だろそこまでゴミなの?自覚が無いとか俺はもう駄目なの?  たしかに、性根が腐ってる。人間性がゴミ。物の考え方がゴミ。燃えてほしいゴミ。口を開かなければまとも、だから鼻も摘め。とにかくゴミ。って言われた事はあるけどさ……。  あ、これ人間性だわ。落第理由見つかりましたわ。  でもな、今年卒業した寮の先輩、通称『エロ本の私立図書館先輩』は押し入れにあった853冊のエロ本(内7冊は俺が借りて返すのを忘れた)が床をぶち抜いて下の階の女子生徒の部屋になだれ込んでも落第にはならなかったはず。  エロ本の私立図書館先輩も確かDクラス。えぇ……あの人以下なの俺。結構シャレ抜きでへこんできちゃったよ。  
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