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アキさんの隣に並んで歩く。
「アキさんがいる安心感がすごい。」
「そう?よかった。」
アキさんが微笑み、俺の肩にポンポンと手を置く。
「こちらも安心したよ。結婚に怖気づいたわけじゃなかった。」
「もちろんです。」
「これからは僕らも家族だ。よろしくね。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
立ち止まってアキさんに向き直り、頭を下げる。
「和がね、佐々木さんが現れて、鈴の幸せが戻ってきたって言っていたよ。」
「嬉しいです。」
「佐々木さんも幸せ?」
予想外の質問にアキさんを見つめる。
「鈴だけが幸せじゃダメなんだ。佐々木さんも幸せじゃないとね。僕は2人に幸せになってほしい。」
俺は微笑んで頷く。
「幸せです。」
アキさんが包み込むような笑顔で俺を見る。
鈴音さんが優しいのは、優しい人たちに見守られているからなんだと、改めて感じて、何故か胸が熱くなった。
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