圭と絢

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 「あ、てかお前、来月のテスト大丈夫なのかよ。前回赤点ギリだったじゃねぇか。今までで最悪の点数」  「うっ......また教えて頂けないでしょうか......?」  絢が顔の前で両手を合わせる。  「......よかろう。対価は購買の焼きそばパンで。金は出すから」  「えっあの、チャイム鳴った瞬間売り切れてるんじゃないかってくらい人気の......?」  「そ。それを、俺の代わりに買ってきて?」  俺は少し可愛こぶって、絢にお願いした。「う〜......背に腹は変えられん」と絢は唸りながら承諾してくれた。  やっぱり可愛い。  とか言っている間に、学校についた。  「ヒューヒュー! 今日も熱いね〜お二人さん」  クラスメイトが俺と絢をからかってくる。そりゃ毎日一緒に登下校してりゃあ、そうなるだろうな。  「ちょっと! 私と圭はそんな関係じゃないから。圭が迷惑するでしょ、やめなさい」  絢が冷静に対処する。でも、「圭が迷惑する」ということは、絢は迷惑しないのだろうか。......どういうことだ? まあいいや。  「絢、教室に行こう」  言いながら、俺は絢の手を引いて校内に入って行った。
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