吹部!〜土壇場の忘れ物〜

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耳が痛くなりそうな程の蝉の声。日向では太陽が地面をじりじりと焦がしている。夏真っ盛りの8月。 今日は吹奏楽コンクールの地区大会。数時間後に控えた本番に向けて、部員全員心の準備も楽器の準備も整えている──はずだった。 「……先輩、……わたし、電車の中に楽器を置き忘れてきました!!」 後輩のこんな一言を聞くまでは。
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