捜索の後(一)

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捜索の後(一)

 場所は再び長老の家。  晴道と玉瀬は、改めて村人たちと向き合っていた。 「鬼子は山にいたと? それで、もう退治していただけたんですか?」  これに晴道たちが首を振ったので、一気に動揺が広がる。 「ああ、ご安心を。退治はまだですが、山には結界を張っています。ここに下りてくることは叶わないでしょう」 「……そう、ですか。それなら、まあ。しかし、どうしてすぐに決着をつけんのです? それほど厄介なんでしょうか?」 「いえ。力で言えば、私たちのほうが断然上ですね」  晴道は、自信たっぷりに述べた。その言葉に、村人たちはかえって困惑の表情だ。  長老が首を捻りながら、再び尋ねてきた。 「では、なぜ?」  玉瀬は黙ったまま、師に目をやった。晴道が、うっすらと笑みすら浮かべて応じる。 「あなた方に、伺いたいことができまして」 「……お話なら、すでにしたはずですが。それとも、我々が何か偽ってるとお思いで?」 「そうは言いませんがね。ただ、あえて話さなかったことはあるんじゃないかと」
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