境界線

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曖昧な線引きにぼくはは飽き飽きしていた。 夜の月明かりがぼくを曖昧に照らして、ぼんやりとした影を目の前に写す。月をバックに田舎道を歩くぼくは立派な不良だ。 ぼくがこんな道を歩く理由はただ一つ。コンビニに行くためだ。コンビニでアイスとスナック菓子を買い、頬に軽く汗を流しながら、放浪する。偶然見つけた公園に入る。 公園の中で一番風がよく吹き、美しい木漏れ日の見えるベンチに座って、ぼんやりと過ごす立派な不良になるためだ。 目的地についた。目標のブツを手に取って、さっさと立ち去ってしまおう。何か忘れている気がするが、別にいいだろう。 さあこれでぼくは立派な優等生だ。
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