初めてされたプロポーズと最後にされたプロポーズ

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翌日、出勤直後に有休の申請書類を書き上げた私は、優くんのところへと持っていく。 「係長、来週の金曜日、有休をいただきたいのですが」 私は上司である優くんに書類を差し出す。 「ああ、結婚式って言ってたっけ?」 優くんは、引き出しから印鑑を取り出しながら尋ねる。 「はい」 実際には、結婚式は翌日の土曜日なんだけど、独身最後の日に女子会をしたいと言うので、久しぶりにみんなで集まってランチをすることになっている。 優くんは押印すると、声をひそめて言った。 「じゃあ、今週末は大丈夫?」 今週末? 特に予定はないはず。 「はい」 優くんは、私の返事を聞いて、にっこりと笑った。 「じゃあ、予定しておいてくださいね」 優くんは優しい上司の顔でそう言うと、有休の申請書類を私に差し出す。 私は一礼してそれを受け取ると、事務の西川さんのところへ向かう。 男の人って、友達が結婚するって言っても、「じゃあ、俺たちも」って思わないのかな? 3歳年上の優くんは、32歳。 結婚を考えてもいい歳だと思うんだけど。
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