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深紅のアフタヌーンドレスに身を包み、ブルーの蝶ネクタイを握りしめた私は、ある場所へと向かった。
「ここか……」
新郎控室、と日本語で書いてある扉を開けると
「え〜ん、四葉ちゃ〜ん!どうしよう、緊張しちゃうよ〜」
純が、私に泣きついてきた。
子供の頃から、ずっと変わらない。
だけど、今日の純はいつもと違う。
白いタキシードを、身につけていた。
「こら、そんなに泣くと、せっかくの結婚衣装が台無しになるでしょう?」
私は、純の首元を触りながら優しく言ってやった。
そこに、まだタイはなかった。
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