パリ(10話)

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さて、ATPの本編では、パリ市内(?)に国際防災博の会場が造られます。いわゆる万博のようなものだったと想像してください。 史実として、パリでは19世紀の終わりから万国博覧会(パリ万博)が開催されていましたね。ATPの文化水準は史実でいうところの20世紀前半(世界大戦前後)を参考にしていますので、ちょうど万博が開催されていた最中になります。 パリのど真ん中にシャン・ド・マルス公園というくそ広い公園があります。これが1867年に万博の会場として用意された土地で、以来何度もここを会場として開催されることになります(参考:wikipwdia) このシャン・ド・マルス公園。 1889年の万博開催に際してあるものが建てられました。 9ca5f0c5-3b7a-456a-a146-f37d4ed7df5e エッフェル塔です。 その足元に広がっているのが、シャン・ド・マルス公園。 どうでしょうか。〈タワー〉のイメージが現実みを帯びてきたと思いませんか?笑 55639dcb-e952-4c75-a4d6-c993f422c4ac 有料で上にも登れる。 一見わからないが、ちゃんと柱の中にエレベーターがある。 26350fe1-6d98-4438-905e-ac3420f055a1 ATP10話に登場するラストダンジョン〈タワー〉のモデルはエッフェル塔ではなく、アメリカのニューヨーク州ロングアイランドに建てられたワーデンクリフタワーです。二コラ・テスラが1905年に建設し、1917年には解体されてしまったため、現存してはいません。 鋭い方はもうお気付きでしょうか。 作中に登場した謎の天才科学者、ニールゲン博士のモデルは二コラ・テスラです。 アーヴィンドがニールゲン博士の素性を訊ねた時、キースリング博士が「ワーデンクリフを調べてみろ」的なことを言っているので、そこでピンときた方もおられるかもしれませんね。 〈タワー〉の仕組みを考えるにあたり、テスラに関する参考文献を2冊くらい読んだのですが、結局全然参考にならなかったのであまりモデルにした意味がなくなってしまいました。ただ、ニールゲン博士の科学に対する考え方は、少しだけテスラの影響が入っているかもしれません。 ラストでニールゲン博士が姿を消したのは、続編を書きたくなった時のための布石でした。まあ、そんな予定もありませんので、単なる回収し忘れた伏線みたいになっちゃったわけなんですが💦 fd5d2f8e-46c3-4f1d-8be0-01e1dacbc62c 唐突に出てくるヴェルサイユ宮殿。
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