マイ・ピンキー・プリティー・スティック

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男 女なんて、ずる賢くてしたたかで、低俗な生き物だ。   軽率に傷つけ、あっさり裏切り、嘘で塗り固めることも厭わない。   あぁ…どうしてこの地上には、こんな女性しかいないのか。   全く嘆かわしい!   だから私は、自分で理想の女性をこの手で召喚したのだ。   なんて言ったって、私は天才だからな! 女 …はぁ。 男 さぁ気分はどうだい。マイ・スイート・ハニー。 女 …まぁ、控えめに言って最低よね。   召喚されて出て来てみたら、   至近距離ではぁはぁ涎垂らしてるおっさんが、   自分のマスターだなんて。 男 な、なんだと!他に言うことは、何かないのか。 女 何が天才よ。   理想ばかり高くてチェリー腐らせた、ただの魔法使いの癖に。   それになによ、この私の容姿のスペック…あーあ。   ほんと、あんたって悪趣味ね。   よくこんな性癖隠して、今まで何十年も、   警察のお世話になることもなく、生きてこれたものね。 男 はぁ…はぁ…。   よくも、私はお前のマスターだぞ! 女 ねぇ、図星でしょ。   ほら、こんなに顔を赤らめて、呼吸も乱れてる。   なのに、私から目が離せない…ふふふ。   可愛いマスター。   あんた、口はずいぶん達者だけど、体の方は素直で正直ね。 男 …女ごときに、私の何がわかるというのだ。 女 さあね。   でも、私はあんたのここに溜めてる辛さも苦しみも、   全部受け止めてあげられる。   …私は、あんたの理想を、   現実にするためだけに召喚された玩具。   遊ぶのも、壊すのも、捨てるのも、   全て仰せのままに、マイ・マスター。 男 …うーん!素晴らしい!お前は完璧な理想の女性だ。   罵倒に、言葉責め、嘲笑…そして、上から目線の包容力。   あぁ!たまらない!   ほーら、見てみろ、ビンビン来てるぞー!   いままで、昼夜問わず、こういう設定を思い描いては、   何度ティッシュに丁寧に包んで捨ててきたことか。   今まで大事に30年間守り抜いてきた、   このマイ・ピンキー・プリティ・スティック。   ようやく魔法使いになった甲斐があったというものだ!      …よし!成功(性交)だ! 女 かしこまりました。マイ・マスター。 男 いや、違う!そうじゃない!そういう意味じゃないぞ!   もしもここでマイ・ピンキー・プリティー・スティックを   うっかり使用したら、もう魔法が使えなくなってしまう。   せっかく、ここまで恥を忍んで守り抜いた屈折30年、   ついに理想の女性を魔法で召喚したというのに!   まだ録画も、撮影も、着せ替えも、   あんなこともこんなことも、何にもしてないんだぞ!   こんなことで、魔法を失ってたまるかぁ!   マイ・ピンキー・プリティー・スティックは、   こんな誘惑には簡単には屈しないのだ!はっはっはっ! 女 マスターの命令は絶対です。 男 …っあん…噓でしょ?えっ、やだ、そんなの初めて…!   そんなことされたら、とろけちゃうよぉ…!   いやぁっ、らめぇぇぇぇえ!
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