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矯正歯科にて
初診、連れは1人で矯正歯科に行きました。
その日、私はどうしても都合がつかず、引率はできなかったんです。
連れは基本的に、1人で病院に行くのを嫌います。
調子がマジで悪いとき、私は放置希望のタイプ。
連れは正反対で、1人は絶対嫌な構い倒してほしいタイプです。
なので連れが行く病院は、大きな市民病院はもちろん、近所の内科も一緒に行きます。
矯正歯科の初診一緒に行けなかったのが余程不服だったようで、私の予定が9割くらい都合がつく午前中に次回からの診察を入れて帰ってきました。
ちなみに矯正歯科は、片道50分くらいかかるくらい離れた、まぁまぁ遠いちょっとした都会にあります。
で、気になる初診結果ですが、説明と精密検査を受けてきました。
こんなことしますよ、これくらいの費用がかかりますよ、それでもやりますか?って説明があり、口の中の精密検査をしたそうです。
検査内容の詳細を説明しますが、これはあくまで一例です。
最初にやったのは、レントゲン。
これは顔全体、正面はもちろん左右も撮影したそうな。
一般的に歯医者さんでやる、板を口に入れてオェェっとなるレントゲンはしなかったようです。
それから、専用機材を使った検査。
頭が動かないようにする機材をセットしてもらって、顎の可動域なんかを調べたようです。
あとは、おなじみの歯型にそった粘土をベタっとつける歯型取りで、検査完了!
そのときの検査費用は、数万円かかりました。
ただ、噛み合わせの外科的手術をする場合は美容外科手術とは違い、保険適用になるとのこと。
外科的な手術を国指定の病院で受けた場合は、にのみ保険対応扱いになるらしいです。
条件はありますが、病的に顎がズレてる状態らしいけど......。
まだピンと来ないですよね、私もそうでした。
たしか3回目の歯科矯正の受診くらいから、本格的な矯正がスタート!
なんのための矯正かというと、手術で顎を切ったあとかみ合わせをよくするためです。
我が連れ、生まれてこの方、受診し続けた歯医者さんから「かみ合わせ深いですね」と言われていたようです。
深いどころじゃなかったんですが、みなさん見落としていたようで、手術を受ける年齢が遅くなっちゃったみたいです。かわいそうに。
この時点でついた病名は、顎変形症でした。
顎変形症といえば、口が曲がっているような変形や、(アントニオ猪◯さんのような)受け口を思い浮かべがち。
しかし我が連れは、頭蓋骨の大きさに比べて、下顎が極端に小さくてバランス悪しの状態だったご様子。非常に稀なケースみたいです。
既に斜め上を行くような結果を出していますが、本題はここから。
歯科矯正をし始めて数回したとき、診察室にわたくし呼ばれまして。
そのときにいろいろ説明を受けても「へぇ......」位にか捉えきれてませんでした。
この後、先生からの衝撃の現状結果に、言葉が出なかったです。
「現時点で噛み合わせが合ってる箇所は、奥歯の1箇所のみです。あとは顎の力で、草食動物みたいに食べ物を擦り合わせるようにして、食材を噛んでいたようです」
顎の力、スゴすぎん?
噛み合わせ1箇所で生き延びてきたんか。
......え?としか言えなかったです。
事前に先生から結果を聞いていたのか、何故が連れはちょっと照れてるような顔をしてました。このときの感情の意味は不明です。
「手術をしないと、近い将来歯が全部抜けます。で、噛み合わせも合わないため、入れ歯も作れません」
先生の説明から察するに、今やらないと近い将来詰みます。
食べることに対する欲が極薄の私に対して、食べることこそ生きがいの連れには死活問題!
これは手術しないと、多分寿命も縮みます。
「ただ年齢的に歯茎が硬くなってきてるため、矯正には時間がかかります。大体1年半から2年を目処に始めましょう。」
年齢で頑固になるのは、性格だけじゃなくて歯茎もだそうです。恐ろしいですね。
とりあえず手術する方向で話をして、本格的な矯正が開始。
最初は下の歯だけ、器具が入りました。
多分器具に備わっているワイヤーのパワーで、じわじわ歯を動かしていく仕組み。
矯正歯科の帰りに、近くのビルの地下にある中華屋さんで昼ごはんを食べて、車で帰宅。
その車中、気になっていたことを聞いてみました。
「かみ合わせ1箇所しかあってなかったらしいけど、噛みにくくなかったん?」
連れの回答がこちら。
「最初からかみ合わせあってなかったらしいから、噛みにくいとかなかったかな」
ですよね!最初からかみ合わせあってないから、合ってるかなわかんないのは当たり前です。
「今までの歯医者は、一体なんやったんや」
連れ、憤慨。
連れはその昔、山口で生活してたようなので、私と話すときは割と九州に近い言葉を使ってくれます。
「(口腔)外科じゃなかったけん、わからんやったんかもな」
それまでよく知らなかったけど、歯医者さんと口腔外科のお医者さんは別ものみたいです。
歯医者さんでは、ただかみ合わせが深いだけの診断結果。
口腔外科のお医者さんが見たら、病的なかみ合わせの悪さ。
こんなにも診断結果に差があるんですね。
連れは成人して、結構長い時間が経っています。その間、地元を離れて暮らしていたときもあれば、地元でも住む場所によって歯医者を変えています。
いくつか分からないけど、それなりに多くの歯科に通院していました。
今までの歯科医院には、多分口腔外科の先生が在籍しておらず、見落とされ続けた結果が今という訳です。
今までついてなかったとも言えますが、歯が全部ダメになって入れ歯も出来なくなる前に見つかってよかったかなと思います。
数年後の手術を見据え、時間をかけた矯正が始まりました。
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