3.コード進行

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3.コード進行

えと、音楽のcodeはm7コード…そうだっけ?あれ?私は確認のため、もう一度、タブ譜を見た。チクタクとメトロノームが鳴り響く中、私は曲作りをしていた。 どうしてだろう、なんであの人は、あんなに不愉快なんだろう… 悶々とした中、私は詩より先にメロディーを付ける。 人間の汚い欲望とか、殺したい気持ちとか、私は気になる。人間であるが為に、抱く不快な感情や、自分とその人の間にあるどうしょうもない溝。それが私には我慢できなくて…本当にコイツぶっ殺したいな、そんなわたしの気持ちが貴方に分からないのは、きっと、諦めている。 私は音楽を作る。 くだらない、気に食わない、虫唾が走る人間。音楽業界に長く居座ると、他業種の人種に接する機会も増える。私は呆れてしまうが、彼等は仕事さえすれば、それ以上はナニも言わない。キチンと納期までに作品を仕上げて、リリース迄に、世に出しても良い形として、完成させる事。その、言いにくいんだけど、犯罪を助長するモノを作る事に対しては、かなり神経質になって居る。最近の事件とかは、余り私本人は気にならないんだけど、近所とか、周りの他の他人達はことさらに今のこの世界の事を、悪魔の世代だと言っている。そもそも、人間が善人だと性善説を信じていない。私は、人と云うのは、本質的に悪意を宿している物だと思っている。だから、私はより私らしく居られるのかもしれない。第一、真人間であると云う風に思われるのは舐められる1番の要因。私は作品を作るだけだが、この作品が、なるべく多くの共感を得て、セールスに繋がるように、キチンと計算して居る。その為に、色々な勉強はたくさんして居る。頭にとにかく、知識を溜め込み、人間だったら、こう云う行動をするのが、betterだと、律儀に教科書のように書かれた倫理の教科書を生真面目に読む。ソレから、人間の本来のあるべく姿とは、対極の世界観を創作する。今の世界に蔓延って居るのは、政治という問題に対する、問題意識だ。国民は、政治について学ばなければならない。我々人類はようやく政治家達の、手のひらの上で、生かされて居る事を認知し出した。今迄は、頭の悪い高卒出の人達は、そんなものは時間の無駄だと切り捨ててきた。だが、これからは、我々は社会の一員として、その政治家の動向をしかと見つめ、生きる指針にしなければ、生きられない。その事をようやく気づき出したのが、今のこの国家の今現在の有様だ。私は、その意識を持つ事は、正しいと捉えて居る。この世界の動向を見護る。そういう意識を持てば、自然と目に入る情報は、国際情勢に敏感になる。その意識を持てて居れば、ソレに関心を示していない人間より、抜きん出る事が出来る。そして、国家というモノに対して、その指針を決めるのは、我々が、自発的に行わなければならない、その主体性を人民が持ち出すところまで、持っていかなれば、私は、モノを作る身として、半端者で終わってしまう。それだけは避けなければならない。自分の作るものは、ヒトの欲望を喚起してしまう。それは、制作サイドから、恐らくバツが入る。私は、一人でモノを作っていない。作るときは、なるべく多くのスタッフと長時間一つの曲に対して、議論する。それぐらい、シビアにならなければ、今の音楽業界には意義がない。
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