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戻って来た律の表情は曇っていた。
「あったらしいんだ、放火未遂。マンションの隅で、新聞に火をつけていた矢先の現行犯逮捕だって」
律が通報していなければ、警察の巡回に見つかることなく、間違いなく火災は起きていた。
「律くん、どうしよう」
私の身に何が起きている? 誰かに恨みを買ったの? 呪われているの?
届くラインには、返信ができなかった。何度、書き込んでみても消えてしまう。おそらく『答え』以外は書き込めないのだと思った。
ネカフェで一日を過ごす。律は心配してくれたけど、律にも仕事がある。二晩めはひとりきりで迎えた。
『四日。お前は、部屋の中。錯乱事件に巻き込まれ、死亡』
『四日以内に答えろ』
日付が変わるとほぼ同刻、それは届いた。
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