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翌日、ラインに刻まれた言葉から、それは始まった。
『七日以内に答えろ』
「答えろ? 何を?」
なあに、これ。送信者の欄は空白。誰、送ったのは。今日は一日だから、七日? 七日までに何を答えろって? なにかの悪戯かな。
「あ、バイト遅刻しちゃう」
携帯の時計は、午後ニ時を表示していた。
マンションの部屋を出て、道向こうのバス停へ歩いた。昨日はこの辺りで律に出逢った。
数分後、バスは交差点を曲がり停留所に停まる。後ろドアから乗り込み、入口付近の空いてる席へ腰掛けた。
空いてる。車内は人がまばらに腰をかけていた。
駅までは、十五分もあれば着く。流れ行く景色を眺めていたら、いきなり急ブレーキがかかった。
ガクンと身体が前に揺れた。車内に驚いた小さな悲鳴が上がった。
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