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時計はバスに乗る前を表示している。そっか、夢だったんだ。
またラインが届いている。ほっとしながら開いて目を疑った。
『一日。お前は、バスに乗車。バスジャック事件に巻き込まれ、死亡。』
『七日以内に答えろ』
ゾッとした。送信者不明のライン。なぜ、バス事件のことが書かれているの。あれは夢だったのでしょう?
あまりに気味が悪くて、徒歩でバイト先へ向かうことにした。駅近くまで来て驚愕する。タワービルの前の人だかりに。
停車したままのバス。多数のパトカー。無数の人々の群れ。
「嘘、どうして……?」
人の群れから聞こえてくる会話でバスジャックがあったと知る。もし、バスに乗っていたら。まさか私は本当に撃たれていたの?
どういう事なの? 立入禁止で封鎖された道を迂回し、震える気持ちのまま、バイト先へ向かう。
その日は真っ直ぐに帰宅した。
翌日。早々目が覚めた私は、携帯を手にして身震いした。
『二日。お前は、仕事へ。殺傷事件に巻き込まれ、死亡』
『六日以内に答えろ』
予告……なの? これはいったいなんなの!?
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