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あの子が私と仲良くしてくれたのは、子どもの頃だけでした。
私たちは大きくなるにつれて一緒に遊ばなくなり、話をしなくなり、気づけば目も合わせなくなりました。
親のいない私を、あの子と同じように大切に育ててくれたあの子のお母さんは、リビングにいる私の腕を引っ張り、嫌がる私を狭くて暗い部屋に閉じ込めるようになりました。
あの子と一緒に私を抱きかかえて、高い高いをして遊んでくれたあの子のお父さんは、私の存在すら無視をするようになり、私の事なんて見えていないかのように、私を蹴り飛ばしたり、踏みつけたりするようになりました。
……もう、こんな生活は嫌。
私はいつしか、死にたいと考えるようになりました。
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