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 ミオは、沼の少女だったのだろうか。  俺は、ミオに取りつかれているのだろうか。そうしていつか俺も、ケンジのように引きずり込まれるのだろうか。  でもあの日、ケンジはミオに助けられたんじゃなかったのだろうか。 ――水に、落ちていくのは私。  俺は今日も寄り道をする。  最近多いかもしれない。  沼の淵に立った。供養塔には白い花が飾られている。 「ミオ」  沼の中央に、ぼんやり白いものが浮かんでいる。  白い花束を抱えた女の子に見える。  俺はしばらく眺めていたが、視線を外すともと来た道を戻った。 「また来てね」  背後で、女の子がそう言った気がした。  俺は、いつまでこっち側にいられるだろうか。 ~終わり~
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