淫乱

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じんっじんする ぎんっぎんする ギラギラすら感じる宵の口 SEXY、であるなら SEXは必要か? 股間を撫で上げてSEX、アピール? XXX? 唇、その目、その項  それだけで 絶頂さ かのボーカリストはさけぶ え、え、え、え、えエロチカセブン じゃあ 俺はその先をいくね え、え、え、え、えエロチカナイン え、え、え、え、えエロチックに え、え、え、え、え笑みを溢そう 俺のえくぼは可愛いよ さあ今宵も乱れる 俺は淫乱 【淫乱】 相手の顔が歪んだ。 子供が初めて射精をしたような顔、それがたまらなく好きで後藤は穴を閉める。 「ちょ、やば、い」 「やばい事をしようと言ったじゃないか」 にやりと笑った顔は極悪な面だった。 脂ののった体を蹂躙されているのは自分だと言うのに、そんな事は気にしていない。 ベッドの上で正常位で彼は突かれている。肉棒をくわえこんで、腰を揺らすのだ。 大股に開いた足をもっと開いて「奥へ、来い。」焦る男に見せつけるように唇を舐めて、挑発する。 「ケツの穴を犯しているんだ、お前は。男の糞の穴でお前は感じている犬だ。そして俺はその糞の穴でお前の大事な息子をくわえている雌猫だよ。大層な変態同士、仲良くイこうじゃないか。ん?」 ニヤニヤとする後藤に触発された若い男は唇を噛み、お仕置きでもするような威勢でずんずんと腰を振って後藤のケツの穴を犯した。 乱れる厚い唇から漏れるのは熱い息だ。 「あ、あっ、もっと、もっとだ!足りない、ひ、引っ掻きまわして、あ、あっついのを入れてくれ!」 「この…」 いんらん、ばいた それらを喚きながら射精する男、受け入れている後藤はとても嬉しそうだった。 「すみません、変な事、言って」 情事が終わった後、若い男はいつも謝る。本来はとても大人しい男なのだ。 「いいさ、俺は燃える。なんたって俺は変態だからな」 くっくっく、とベッドの上で変わらずに皮肉を垂れ流す後藤は立派な鷲鼻を持っていた。 「俺はケツの穴が好きなんだ。かと言って、たちんぼみたいに立っていても女ばかりが寄ってくる」 「後藤さん、男前ですから」 「まさに天は二物を与えずだな。立派な逸物を持っていても、俺におまんこは、ない」 悲しそうに情夫は後藤を見上げる。 「…どうしてあなたはそういうことばっかり…」 「一言多かったかな。謝るよ」 気弱な男が後藤は好きだった。 後藤はお世辞にも可愛いとは言えない。いかつい、怖そう、そういう単語がよく似合う。 気弱な男が好きなのは、閨で男達が変わりゆく様を見るのが好きだったからだ。 力では敵わない男達が自分を犯す時にだけ獣の姿に変わる、これが好きだった。 後藤はやくざである。 醜聞は避けたい。だから男を好きだと言う事を知っていても、周りの男達は知らない。 後藤が女のように悶える様を知らない。 想像ができないだろう。胸の筋肉を上下させて歓喜する逞しい男の姿を、彼らはきっと醜悪と捉えるに違いないのだから。 (俺は可愛い、よ。そして、気持ちいい事が好きだ。それだけでいいじゃないか) 後藤はそう思っているので教えない。 後藤の男はみな元来受身の男達ばかりだ。 デリヘルのように男を買い、これは、と思った男を情夫にする。 今、悲しそうにうつむいているタケルもそうだった。 可愛い顔だ。 だが、自分を串刺しにした時にかれはとても醜悪になる。 この、いんらん、ばいた、 そう怒鳴り散らして後藤を犯す。弱い男であったはずの人種がそうやって鬱憤を晴らす様は美しい。それにうっとりとして夢心地になるのだ。 強さは時としてうざったいのだ。 涙ぐんで虚空の強さを得る男に愛を感じる。 現実の強さは固すぎる。 なんの面白みもない。 解っている。 後藤は単に変態だ。 そして、相対するか弱い男を愛している。 「タケル。一本吸ったらもう一回しようか。」 彼は今日も男を誘う。 彼はとても淫乱な男だ。 他に言葉を望まない。 賛美はもはや聞き飽きた。 彼に言うべきは卑劣な言葉、だ。 【淫乱】完
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