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「お前と俺は太陽と月だ
俺が太陽で、お前が月……
俺が居なければお前は輝けない
お前が居なくても俺は輝いていられる
だが、俺にはお前が必要だ…
愛してる………〇〇」
月の光が差し込む路地裏で彼が言った
そう言った彼の顔は狐の仮面に隠れて見えなかったが、一筋の雫が仮面を伝った
彼は儚く消えてしまいそうで、俺はそっと手を伸ばした
だが、その手は彼を掴むことはなく宙を漂っただけだった
彼の金髪が月の光に反射して神秘的に煌やく
彼は俺を愛おしそうに見ると、何も言わずに去っていった
あの時、彼を引き止めていれば
向き合っていれば
気持ちを伝えていれば
何か変わったかもしれない……
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