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11.まさかの…
「お主らは夫婦だな?」
お代官キツネ様が聞いてきた。
「へ … い。…そうでござりまする」
「ではこれからはこの納屋で過ごせ」
お代官キツネ様は俺らに部屋を与えてくれた。
「なんで夫婦なの?」
「この時代は13歳の結婚は不思議じゃない。寿命も短いし。とにかく義経ライオン様がいる間はここで色んなことを吸収しよう」
「俺 川風呂に行くからな」
「…ヤーマート!こんなとこで脱ぐ?」
「俺たち一応夫婦ってことで…拝観料はいらないぜ」
「 …あんたは仏か!」
「でも、久しぶりに…カレー食べたいよ」
「俺 だし巻き卵とおでん。ご飯も硬いしなぁ」
「そうだ!明日は雑炊にしようかな?」
「しかし、お前…結構料理できんだな。なんで?」
「うち…お母さんがいないから…お母さんの形見の料理ブックで覚えたの。ふふ。惚れまして?」
「は?料理のレパートリーは誉めたけど、味付けは誉めてないよ。それよか卓球を覚えたら?」
「…いいわよ。私に出来ない事はないのだ!でも味付けは下手だから教えなさい?」
「味付け?って分かりやすく言えよ。コツだろ?」
「そーとも言う。」
まったく、素直じゃない女だ。
「風呂一緒に行く?」
「うん。水風呂でも気持ちいいし一人は怖いから行く。」
「…俺は実は裸族なんだ」
「なにー!」
「今から部屋でも素っ裸で過ごすからな。」
「…嘘でしょ?っかヤマトが一番変り者やんか!」
「へへっ」
俺は上半身裸になり、半ズボンを脱ぎパンツに手をかけた。
「ちょっと…ちょっと…待ちなさいよ」
「いや、やっと解放される。じゃあ抜がせてもらうぜ…ってパンツ入ってなかった。はは」
「ギャー!」
紬と同じ部屋で毎日楽に過ごすことができたが、さすがに家老ニワトリが持ってきた褌をつけることにした。
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