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13.お別れ
「朝だよ~」
「…な…なに?」
「…キスしたからな…」
≪バシー!≫
「なっにすんのよぉーー!」
「おっ…スマッシュのスピードは合格だな。」
「このゲス魔!」
「いてっ。ジョーダンだよ!」
「ガー」
「いてえなー。御前、本当はSだろ?俺といるときは乱暴だし!」
「…ヴー!」
紬とは同居生活のためか、親しみが沸いてきた。
そして…義経ライオン様は、いよいよ始まる戦に向けて一ノ谷の戦いに、お別れの日がやってきた。源平合戦、一ノ谷の戦い、有名な壇之浦の戦いだ…。
「義経様…どうかご無事で」
俺らは事の顛末を知ってるので涙が出てしょうがなかった。
「御前殿…これは何じゃ?」
「毎晩、月の光で編み物に挑戦してみました。どうか受け取ってくださいな。」
それは、動物の毛を集めて編んだマフラーと、お揃いの手袋だった。
俺が寝た後、編んでたのか…。
「ぬくいのぉ。シズにも、サトにも渡しておこう…忝ない。 」
「…あの 聞きにくいんですが、静御前様と奥様…どちらがお好きで…」
「おい…紬!時代だから仕方ないんだよ!」
「…慕っておったのは…。互ゐの魂と魂が何百年と変わらず…続ゐておるなら、其れか答ゑじゃ。」
そういうと、義経ライオン様は弁慶リュウは丁寧に頭を下げ、京へ下った。
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