8人が本棚に入れています
本棚に追加
3.俺様は人気者
教室の外で下級生らしい三人の女子がキャーキャー騒いでる。ふ。
「…大和君。君に渡したいものがあるらしいよ」
ーふふ。また来てるな
クラスで一番の秀才、神村が無表情で俺に告げた。
ー俺は一瞬頬が緩む。まぁ、俺の爽やかなルックスと卓球の腕前じゃあ仕方がないだろう。今では木曽先輩をも抜く勢いだからな。
俺は机に戻ると友達に冷やかされた。実はいつものこのルーティーンが心地いいんだ。
「大和女の子もいいけど、卓球優先でね」
由貴は、次期主将。卓球を全国制覇に導くため紬を始めみんなとコミュニケーションを図りながらも、日々の些細な心の変化を見逃さない。
ってか、俺…小学生の頃、俺に振られたら今は木曽先輩だからな。女は変わり身はやっ。ってか俺と木曽は従兄弟だ。
「残念ながら俺のタイプはこの学校にはいないから心配はない。」
それが俺の決まり文句だ。
「私も同じ~!」
御前紬…変わった女で不思議な生き物だ。俺様の魅力がちっともわからない奴だ。
最初のコメントを投稿しよう!