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表情筋が死んでる
様々な業務がシステム化されてきた時代。こんな時代だからこそ、他者への振る舞いが重要になってくるのではないかと思う。
有人レジとセルフレジがあるなら、私はセルフレジを優先して使っている。愛想の悪い店員にあたりたくないからだ。同じ作業をするなら、気分を害しない方を選択したい。
機械的な音声案内を聞いても何の感情も抱かないが、相手が人間だと、不思議と、愛想のよさを求めている。
そこのキミ、もうちょっと笑ってくれても良いんじゃないか?
少し前までそう考えていたが、もう少し冷静になって周りを見てみる。
レジに商品を持っていくときの、客の表情はどうだ。
死んでる。表情筋が死んでる。
しかし、たまに笑顔のお客さんを見かける。その場合、店員さんも少しにっこりしていたりする。
店員さんが笑顔を向けても、客がそれに応えることは少ないが、逆にお客さんの愛想がいいと、微笑み返してくれることが多い。気がする。
客のほとんどは店員が笑顔でいることがデフォルトとなっているのではないだろうか。
ああ、なるほど。私は調子に乗っていた。
まずはこちらから笑顔を振りまこうではないか。
口角を上げよう。それだけで声が明るくなるらしいし、一石二鳥だ。
まずはそれを実践しよう。
自分の笑顔がどんなものか、確認しようと鏡の前に立つ。
マズい、表情筋が死んでる。
それから私は時々、鏡に向かって、某テーマパークのキャストさんのように全力で表情筋を動かして喋る練習をしている。
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