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あたしは「ふ…」と小さく鼻でため息をつくと、窓の向こうの生徒たちが校舎に入っていく様子から目をそらした。
みんな午後からの授業に備えて、教室に戻っていくんだ。
あー…うちのクラスの5時間目の授業って、何だったっけかな。
まぁ、いいや。
あたしには別に関係ないし。
あたしは窓から離れると、保健の先生のいる机の方へ歩み寄った。
「セーンセ、何してんの?」
「おいおい、何してんのは僕の台詞だよ。
昼休み終わったんだから、教室に戻りな」
なんて言いながらマグカップにコーヒーを注いでる彼こそが、うちの学校の保健室の先生。
いいなぁ。保健室の先生って、授業もないから、こうしてゆっくりコーヒー飲んだりできるんだから。
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