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「大輔が、お前のこと好きっていうから、じゃあさすがにお前のこと縛ってんのもよくないって思って、」 「……、」 「けどいざ手放してみたら、ダメで。また後悔してんだよ、ずっと」 「そんなの、もっと早く言ってよ、」 「……俺のこと好きじゃないって言ったの、誰だよ」 「わたしのこと好きにならないって言ったの、そっちじゃん」 はあ、とため息をつかれて、流川のせいだと繰り返せば、 ハイハイわかったわかったなんてめんどくさそうに促されて、胸元をグーでぽんと殴れば、もう一度抱きしめられた。 「……大切にするのが、怖い」 「……、」 「もう誰かを傷つけるのも、したくない」 「……だいじょうぶだよ、」 思えば、こうして流川に抱きしめられるのは布団の上以外はあり得ないハナシで、 布団よりもずっと、緊張はするし、心臓の音が向こうに届いてしまいそうな気がした。 「わたしは、いつだって好きだって伝えるよ」 「……っ、」 「流川は別に言えなくてもいいよ、言わなくても、わたしはわかるよ」 「……、」 「…やっぱり、ちょっと撤回。まだ流川の気持ち、わたし知らない」 「……もう、わかるだろ」 「わからないよ、だってずっと、流川はわたしのこと都合のいい女だと思ってたんだから」 「……、」 「そんな扱いもうされたくないから、それくらいならわたしは、好きって言ってくれる人のこと好きになりたいって思う」 「……それは、やめてくんね」 「はは、流川のわがままじゃん」
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