初デート

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インタビュー(小室):社長このような投資型派遣会社といったビジネスモデルを思いつかれた意図はなんでしょう? 浅井:はい、僕がこの起業を思いついたのは僕自身の生い立ちにあります。 小室:生い立ちですか?あなたは浅井会長の養子でしたね? 浅井:はい、僕は浅井長次郎の養子として育ちました。当初、浅井の親族始め、遠戚の多くは僕を苦々しく思っていたことだと思います。 小室:随分ご苦労なされたようですね 浅井:はい。あれほど大きな財閥の一員として、養子の立場の僕が認められるには、それなりの努力や教養、知恵が求められました。 小室:インタビュー前に調べてみたところ、あなたは施設のご出身で浅井会長の主催する将棋大会で優勝された当時、会長が何か一つ望みを叶えてあげると約束されたとか? 浅井:はい。僕はそのとき、養子にしてくださいと頭を下げました。言葉は悪くなりますが、あのまま施設で生きていくのだけは避けたかった。施設の方には本当に感謝していますし、浅井会長の温情あって今僕は生かされているわけです。ですから、せめて期待を裏切らぬようビジネスの世界で成功を納めることが僕の使命だと思いました。 小室:当時新聞でも騒がれましたが、あの少年が浅井社長本人ということですね? 浅井:はい。今度は僕がベンチャーの投資家としてハングリー精神旺盛な起業家を育てたいという強い思いがあります。人材サービスの会社に就職したのも、起業を見据えた末のことでした。派遣ビジネスは叩かれやすくもありますが、仕事を与える点では失業者の方や、行き場をなくされた方に働き口を紹介出来るという利点がありますから。何もかもマイナスだとは思いません
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