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暴走した凛さんが
宏光さんに望むこと…
私は考えれば考えるほど居ても立っても居られなくなって…
パーティー会場へと走って戻った。
遠くで千暎さんの呼び止める声が響いていたけど、そんなものを気に留めている余裕はなかった。
だって、もし凛さんの目的が
そうだったとしたら…
私は会場に慌てて戻ると、笹井会長や数人の上役と思われる人達がステージ上で、互いを褒め讃えあい、今後のビジネスの展望について熱く述べていた。
そんな中で、司会進行の男性の影から見え隠れしている宏光さんを見つけた。
だが、彼は浮かない顔をして小さく拍手を送っているだけで心ここに在らずという風に見て取れた。
近くに彼女の姿は…
私は注意深く周囲を見回した。
早く、早く見つけなきゃ!!
そう念じながらステージの付近に近づいて行くと、何かキラっと光るものを手にした人が目に飛び込んで来た。
凛さんかどうかは分からないない。
でも、あの黒いニット姿は間違いなく…
私は思わず腹の底から叫んだ!!
「宏光さん逃げてー!!」
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