溺愛リベンジャーズ 〜アラサー派遣女子の華麗なる転職劇〜

初デート

金曜日になった。

なんとなく早起きして、その日一日を規則正しく過ごした。

デートに着ていく服というのは、やっぱりワンピースくらいしかないだろうか。

昼食を食べた後にシャワーを浴びた。

やることがないというのは逆に疲れてしまう。

今日もまだ面接した会社から連絡はなかった。

落ちたのかもしれない。

うん、きっとそうだろう…

私はもう辛いとか悲しいという感覚も失って来たのかもしれない。

そういう感情にもなれなかった。

ただ、同じだけ今日はデートだというのにワクワクしたり、ドキドキしたりというのもなかった。

だが、こんな自分の何が良くて、彼は私を選んだのか？そう思う気持ちと、案外彼がまだ自分に執着してくれていることに安堵する気持ちがあった。

恋とかそういう気分じゃなくてホッとしてる。

そう自覚すると、ちょっと胸が締め付けられた。