ポエム其の七  摩天楼の明滅

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ポエム其の七  摩天楼の明滅

遥かに見下ろすは 白い光の粒の群れ 摩天楼の灯り 何かの 心地よいリズムを持って 小分けにされた 多くのグループが 複雑な光の明滅を繰り返す (こんなイルミネーション 大変だろうに) ほとんど白い光だが ところどころに 薄い檸檬色や 橙色も見える (やあ 綺麗だな) ・・・ クワレ ランラ ランラ レーー (ファンファーレ?) ふと振り向いて 夜空の高見を見ると 激しく鮮烈だが あくまで優しい 青みがかった紫の光環を纏う 白く 暖かで 優しい 光の円 (ああ そうか もう時間なんだね) 僕の体は 白い光の円を目指し 徐々に加速し 舞い上がる (じゃあね また いつか) ・・・ ベッドの横 僕の指を握り締め 幾筋もの涙の頬で 母親は夜明け間近の 窓の外を見る 白く輝く 流れ星 一筋
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