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待てど暮らせど 帰っては来ぬ
手紙は来れども 帰っては来ぬ
待ちわびるある日
逝ったと聞いた
天へ昇ったと……
我は我を作りて
礼を言う
悲しみが ぐつぐつと湧いてくる
怒りが どんどんこみあげる
返せ 返せ 返せ 返せ 返せ……
私の愛しい我が子を返せ
御国のため 御国のため……
国の子でねえ 私の子だ
だが 言えぬ
だが 泣けぬ
涙を流すは 許されぬ
薪を叩きつけるように割り
誰もいない茂みで
声を殺し ただ泣き続ける
階級が上がったからなんだ
名誉だからなんだ
だから喜べと言うのか
名誉に思えと言うのか
許してくれろ 許してくれろ
逝かせちまった この母を許してくれろ
会いたい 会いたい
もう一度
この胸に抱き 眠りたい
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