セイラーとオペラ歌劇団と

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セイラーとオペラ歌劇団と

 その間サーカスの興行は順調で、どこに行っても客席は満員だった。  セイラーとロメロの歌と踊りは、サーカスの演目と同等か、時にはそれ以上にお客を沸かせていた。  そんな時に戦争が起こった。  サーカスの興業は全て中止となり、団員はそれぞれ故郷へ帰ることとなった。   セイラーも故郷へ帰りたかったが、ロメロは幼い頃に両親を亡くし、団長に引き取られサーカスとともに暮らしていたので帰るところがなかった。    団長も帰る家はなく、ロメロはマジーナの家に引き取られることになったため、セイラーも一緒に行くことになった。  マジーナの家には、マジーナと奥さんしかいなかった。
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