セイラーとアリーチェと その3

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「それでも‥アリーチェと一緒に、これからも、子どもたちに歌を楽しんでもらいたいと思っています。私の目のことでアリーチェには迷惑をかけると思います。それでもアリーチェがいいと思ってくれるなら‥」  アリーチェは思わず叫んだ。 「いいに決まっているわ!」  セイラーは笑顔になった。   勇気をもらえた気がした。 「アリーチェのお父さん、お母さん、どうか、私とアリーチェがここで暮らしていくことを許していただけないでしょうか。」  少し間をおいてロメロが拍手をした。  次の瞬間、まわりの村人たちから盛大な拍手が巻き起こった。
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