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「楽器や衣装、遠征費など、活動に係る経費をを賄ってあげてくれないか。勿論セイラー君の給料もだ。私からの結婚祝いだと思って受け取ってもらいたい。」
こんな話があるものかとセイラーは耳を疑った。
結婚となったは良いものの、依然としてじぶんは働くことが出来ない人間であることには変わりはないと思っていた。
それがいきなり仕事を得たのだ。
「私と妻は教職を退いてから、国の機関から仕事を引き受けて、子どもたちに関わる活動を支援しているんだ。この合唱団は支援を受けるに充分値するよ。」
かくしてセイラーとアリーチェは結婚することになり、二人はセイラー子ども合唱団を続けていくことになった。
このときセイラーは31歳に、アリーチェは30歳になっていた。
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