第一章 友情

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 二人は、いつも別れる交差点についた。  祐介の一日は、友達と別れる、この場所で終わる。 「じゃあ、また、明日」 祐介が言った。美紀も、いつも通りの笑顔で、大きく頷く。 「じゃ、バイバイー」  二人は手を振って、別々の方向へ、自転車を漕ぎだした。  寂しいとは思わない。明日、また会うために、別れるのだ。いつも一緒では、幸せが、幸せに感じられなくなってしまう。毎日、決まった時間だけしか会えないから、それを幸せだと感じるのである。  祐介は、一瞬、振り返った。  美紀の後姿が、街灯に照らされていた。  夜の訪れと共に、住宅街に、次々と明かりが灯る。  しかし、それら全てが、幸せの明かりだとは限らないのである・・・・・・
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