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不意に心がスマホと自撮り棒をカバンから取り出して言った。
楽しい昼休憩時間をSNSに投稿するみたいだ。
「もちろん!」
あたしと彩はすぐにうなづいた。
最近あたしたちの間ではインツタという写真を投稿するSNSが流行っていて、毎日のように様々な写真を撮っている。
撮った写真をインツタに上げると、それを見てくれた人がコメントをくれたりして繋がることができるのだ。
3人でポーズを決めて写真を撮り、メセージアプリでシェアをした。
「いい感じに加工してっと」
後ろに移りこんだ他の生徒の顔をボカし、ついでに自分たちの顔も本物よりもすこーしだけ可愛くしたらできあがりだ。
念のため2人にインツタに投稿する許可を取ってから、あたしは写真を投稿した。
「写真をそんなに簡単に投稿してたら、危ない目にあうぞ」
突然後ろから声をかけられてビクリと体を震わせた。
慌てて振り向くと、そこに立っていたのは同じクラスの立野裕也(タテノ ユウヤ)だ。
「裕也、ビックリさせないでよね」
胸を撫で下ろして文句を言う。
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