悲鳴

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ちょうどいいタイミングで誰かが「都市伝説の殺人鬼って知ってる?」と、会話しているのが耳に入った。 その声に大きさに3人同時に振り返る。 会話をしていたのは後方の席の女子生徒たちだ。 「最近よく噂になってるね、殺人鬼のこと」 雪が気になるように首をかしげ言う。 「なに? もしかして怖いの? 大丈夫だよあたしがついてるから!」 香がオーバーに声を上げて言い、雪の腕に自分の腕を絡めた。 「怖くはないよ、ただの噂だもん」 雪は苦笑している。 「あたしたちちょうど16だから、都市伝説が気になるんだよ。殺人鬼の当時の年齢って16歳だったんでしょ?」 あたしが言うと、香が雪から離れてうなづいた。 「そうみたいだね。だから16歳の子に殺人鬼と同じアザが出現するんだって!」 「アザができた子は、同じような殺人鬼になるんだよね? それって、殺人鬼に操られてるってことなのかなぁ?」 雪は首をかしげたままだ。 アザができた後豹変するなら、その考え方であっていそうだ。 「仮にそんな世界になっても、遥は大丈夫そうだからいいよね」
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