放送室

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それを知っていて死ぬまで暴行を続ける行為は悪意に満ちているとしか感じられなかった。 普段のストレスをここぞとばかりに発散しているのだ。 「気になることがある」 階段に差し掛かったところで純也が足を止めてそう言った。 「なに?」 あたしは気持ちを切り替えるためにそう聞いた。 しかし、訪ねる声が自然と険しくなってしまった。 「さっき殺人鬼になっていた生徒、俺の知っている先輩なんだ」 「そうなんだ?」 知り合いが殺人鬼になったのはこれがはじめてのことじゃない。 それでも純也がそれを重要なこととしてあたしに言うのだから、そこになにか意味があるはずだった。 あたしは頭の中で純也の言葉を復唱した。 『さっき殺人鬼になっていた生徒、俺の知っている先輩なんだ』 純也はさっき確かにそう言った。 そしてさっきまでは感じなかった違和感に気がついた。 「先輩って言った?」 あたしが聞くと、純也は真剣な表情でうなづいた。 「で、でも、アザができるのは16歳だけだって」 「だよな。でも現に先輩はアザができてた。これってどういことだと思う?」
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