両親

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香は雪の肩を抱きながらも、自分の震えを我慢していた。 その姿がなんだか痛々しく感じられて、あたしは下唇をかみ締めた。 早くなんとかしなきゃ。 せめて、ここから脱出する方法を考えないと! そう思って焦燥感にかられたときだった。 「こういうの、どこかで聞いたことがある」 と、純也が言い出したのだ。 「え?」 「どこだっけ? 身近な人から聞いた話なんだけど。ある学校で今みたいな事件が起きたって聞いたことがあるんだけど」 純也は必死に思い出そうとしている。 「同じような事件なんて本当に起こってるの?」 疑問に感じて、あたしは再びスマホを取り出した。 こんなに大きな事件なら、きっと情報が残っているはずだ。 すると純也も近づいてきて、スマホ画面に視線を向けた。 あたしは学校内大量殺人という文字を打ち込んで検索した。 すると今まで起きている事件がズラリと出てきて目を見開いた。 あたしが知らないだけで、過去には何件も学校内で殺人事件が起こっていたようだ。
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