両親

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地元の高校で大量殺人があったということで、友人も沢山死んでしまったらしい。 聞いた話を思い出した純也がその場で頭を抱えた。 「どうしてこんな大切な話、忘れてたんだろう!」 記事で確認してみても、間違いなく今回と同じ事件だと言うことができる。 両親の世代でも、こうしてF君が出現したということだ。 「どうして20年も前なんだろう」 あたしは疑問をそのまま口にした。 20年に1度、定期的に出現するのか。 それには意味があるのか。 まだわからないことだらけだ。 「前にも巻き込まれた人がいるなら、どうやって逃げ出したか聞いてみればいいじゃん!」 そう言ったのは香だった。 純也はうなづいた。 「それも聞いたんだけど、さすがにそこまではわからないって言われた。だけど、気になることを言ってた」 「それってなに?」 あたしは純也に聞いた。 「殺人鬼になった生徒たちは耳たぶを切られていたんだって」 「耳たぶを……?」 その瞬間、右耳にアザが出現するという記事を思い出した。 「それって、F君と同じアザを切り取ったってこと?」
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