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汚れていてもお構いなく床に座り込み、女子生徒は震えながら話出した。
「他に生き残っている人はいるんですか?」
純也の質問意女子生徒は首を縦に振った。
「たぶん。ちゃんと逃げ切れていれば」
「そうですか……」
雪と香は大丈夫だっただろうか?
教室内でいつまでも立ち上がらなかった雪のことを思い出し、胸が痛んだ。
「あ、あたし1年生なの。だから敬語じゃなくて大丈夫だから」
女子生徒の名前は神岡皐月(カミオカ サツキ)と言うらしかった。
違うクラスだから今日はじめて知り合った。
「皐月ちゃんは何人の殺人鬼を見てきたの?」
聞くと、皐月ちゃんは青ざめて左右に首を振った。
「すごい人数だよ。みんな目が灰色になって、何を言っても言葉が通じなくなってた」
相当怖い思いをしたのか、自分の体を抱きしめて身ぶるいしている。
「廊下の奥から30人くらいの殺人鬼が走ってきたの。その中にはあたしの友達もいた」
「そうなんだ……。よく逃げてこられたね」
30人の殺人鬼に追われるなんてとんでもない経験だ。
その全員が自分の命を狙っているのだから。
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