悲鳴

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悲鳴

真夜中の部屋の中。 少女は違和感を覚えてベッドから置きだした。 大きな窓から月明かりが差し込んで少女の姿を浮かび上がらせている。 少女は自分の耳たぶに触れながら鏡の前まで移動した。 鏡の前に立ち、そっと耳たぶから手を離す。 そこには少女自身がみたことのない、小さなアザが浮かび上がっていたのだった……。 ☆☆☆ 翌日、あたしは暖かな気分で学校へ来ていた。 昨日の純也の言葉を何度も思い出して、1人でニヤけてしまう。 「どうしたの遥、今日は一段と幸せそうじゃん」 香がちゃかすように聞いてきた。 「別に~?」 さすがに友人に昨日の出来事を話すのは気が引けた。 ニヤニヤしちゃって気持ち悪いと言われるかもしれないし。 「遥は昨日純也くんとデートだったから、幸せなんだよねぇ?」 隣から鈴の音のような声が聞こえてきたかと思うと、雪が立っていた。 香も雪も朝からめざとくあたしの変化を見つけてからかいにきたみたいだ。 「はいはい。別になにもないですから!」 パンッと手を叩いて話題をかえようとする。 そのときだった。
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