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もしも遺族たちが今の殺人感染の正体を知ったらどう感じるだろうか。
またあいつの仕業かと、過去の憎しみが舞い戻ってくるかもしれない。
☆☆☆
そして翌日。
俺はもう一度森安の家を訪れていた。
隣の家の桃田さんはすでに出かけているようで、チャイムを押しても出でこなかった。
できれば中に入って調べさせてもらいたかったが、誰に許可を取ればいいかもわからない。
こうなったら割れた窓から入るしかないだろうか。
そう考えていたとき、家の中からゴトゴトと物音が聞こえてきてハッと息を飲んだ。
誰かが中にいる!
同時に部屋の中にビールの缶などが散乱していたことを思い出した。
もしかしたら肝試しの連中でも来たのか?
でも、こんな時間に来るかな……?
思案しながらそっと玄関ドアに近づいた。
赤いドアはところどころ傷がつけられていて痛々しい。
回すタイプのドアノブに手をかけてみると、それはすんなりと開いてしまった。
でも不思議ではなかった。
窓から侵入した誰かが玄関の鍵を開けて出入りしている可能性はある。
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