妹さん

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ドアを開けて中を確認すると玄関に女性ものの靴が一組置かれているのがわかった。 廊下にはホコリも積もっておらず、つい今掃除したという雰囲気が漂っていた。 どういうことだ? 昨日窓から中を確認したときは、ホコリまみれだったのに。 疑問を感じその場に立ち尽くしていると奥からこちらへ向けて歩いてくる足音が聞こえてきた。 咄嗟に逃げ出そうとしたが、思いとどまった。 ここで逃げたらただの不審者だ。 俺はちゃんとした目的でここに来ているんだ。 そして奥から現れたのは60代後半に見える女性だった。 昨日会った桃田さんよりも少し若い。 女性はグレーのエプロンをつけていて、それはホロリがついて汚れている。 「あなた、誰なの?」 女性は俺を見るなり大きな声を張り上げた。 警戒心をむき出しにして、持っていたホウキを両手でキツク握り締めた。 「お、俺は佐々野純也って言います!」 俺は慌てて挨拶をした。 「なんの用でうちに入り込んだの!?」 女性は尚も叫ぶ。 俺は女性の言葉に眉を寄せた。 『うちに入り込んだ』ということは、ここは女性の家?
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