妹さん

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俺は隣町で起きている感染を調べている間に、文隆に行き着いた経緯を説明した。 説明は黙って聞いてくれていた女性だが、最後には大きく首を振って「そんなことあるはずない」と、呟いた。 「信じられない気持ちはわかります。だけど実際に起こっているんです!」 俺は必死の思いで女性に訴えかける。 ここで信じてもらわないと、俺にできることが途切れてしまう。 「お兄ちゃんのアザが感染していくだなんて、そんな……」 「文隆さんには右耳に星型のアザがありましたよね。それです!」 「そんなのは事件のことを調べればわかるでしょう?」 そう言われると弱い。 俺たちも調べた結果アザと文隆の関係に行き着いたのだから。 「とにかく助けてほしいんです! これ以上人が死ぬのは耐えられない!」 俺は女性にすがりつくようにして言った。 その場に膝をつき、額を地面に押し付けて土下座をする。 この際なりふり構ってなんていられない。 「ちょっと……」 女性は困ったように眉を寄せ、そして握り締めていたホウキを横へ置いた。 「わかったわ。お兄ちゃんのことを話してあげる」
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