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それならやっぱり、桃田さんを頼るほかなかった。
三度同じ場所に戻ってきた俺は桃田さんの家のチャイムを鳴らした。
さっきは誰もいなかったけれど、家の中から物音が聞こえてくる。
やがて桃田さんが出てきて「あら」と、驚いた声を上げた。
「たびたびすみません。少し、お時間いいですか?」
「えぇ、いいわよ。どうぞあがって」
笑顔で招き入れられて、俺は躊躇しながらも桃田さんの家にお邪魔することになった。
家の中はバリアフリーになっていて、綺麗に掃除もされている。
通されたリビングは白を貴重とした家具が置かれていて、清潔感があった。
俺は丸いテーブルの前に座り、桃田さんが出してくれた麦茶を一口飲んだ。
「今日も文隆のこと?」
聞かれてうなづいた。
「さっき、森安さんと話をしてきました」
「妹の由香ちゃんと?」
「はい」
うなづくと、桃田さんは驚いた顔をした。
「それで?」
「文隆さんがほとんど家から出なかったことなどを聞きました。それに、桃田さんが唯一の友人だったことも」
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