好きなこと

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そんな状況で、俺にできることはあるのか? 自問自答しながら体が熱くなるのを感じてきた。 心臓が早鐘をうち、早く早くと自分をせかしている。 俺はここへきてからずっと隣町のことが気になっていた。 どうにかしてとめられないのだろうかと、考えない日は1日もなかった。 忘れようと試みたこともあるけれど、友人も恋人も家族も奪われてしまって、忘れられるはずもなかった。 「事件を解決すること」 もう1度呟いた。 今俺がやりたいこと。 やらないといけないことが、口に出すことで一気に明確なものへと変化する。 こんなところで眠っている場合じゃない。 こうしている間にも感染は進み、苦しんでいる人がいるんだ。 勢いよく布団を剥ぎ取って上半身を起こした。 朝まで待っている余裕はなかった。 明るくなった視界が曇ってしまう前に行動したかった。 俺はそっと施設を抜け出して、明かりがともっている方へと駆け出したのだった。 ☆☆☆ 隣町との境界線に近いコンビニにやってきていた。 こんな深夜に未成年が来たことで、店員は怪訝そうな表情を向けている。
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