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それは40年前に事件を起こしたという「F」が生まれ持っていたアザと同じものだった。
そのアザが出現した生徒は「F」と同じ殺人鬼となる。
更にアザは感染して行き、30分で倍の人数が殺人鬼となった。
これを止める方法は、アザができる箇所を切り取ってしまうこと。
つまり、両方の耳たぶを切り落とすこと。
ここで俺たちは決定的なミスをしてしまったんだ。
アザが出現している方の耳たぶだけを切り取ればいいのだと、勘違いした。
それで1度は感染から回復したものの、もう片方の耳たぶにもあのアザは出現した。
だから、1度元に戻った人間がまた殺人鬼になってしまったのだ。
その結果、隣街は封鎖される事態に陥った。
今はすでに100人を越える被害報告がされている。
最初の事件より、前回の事件より被害は大きい。
まるでアザが出現するたびにその力を増しているようにさえ感じられる。
「この「F」にたどり着くことができれば、感染は止まるかもしれない」
俺は呟いて「F」に関する情報を集めた。
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